中学受験に必要な算数の基本テクニックを紹介しています。中学受験算数の独特な解法は、小学校では教わらない「裏技」的なものが多いので注意が必要です。
例題を使って、コツやポイントを押さえながら、なるべく丁寧な解説を心がけました。皆さまの理解の手助けとなれば嬉しいです。

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比とは

比とは、ふたつ以上の数の関係を表したものです。「3:2」のように表され、「3対2」と読みます。

比の表し方

比は、同じ数をかけたり、同じ数で割ってたりしても同じ比になります。 例えば、「3:2」の両方を2倍して、「6:4」と書いても同じものです。 逆に、「16:4」は、どちらも4で割って「4:1」と書いても同じ比になります。
この性質を利用して、比はなるべく小さな整数で書くというのが決まりになっています。 例えば「24:12」を、そのまま答えに書いてしまうと正解にしてもらえません。どちらも12で割って「2:1」と書かなければなりません。
では、小数の比が出てきたらどうすればよいでしょう。小数の比は、10倍や100倍をして整数にします

では、分数が出てきたらどうすればよいでしょう。分数の比は、分母の最小公倍数をかけて整数にします

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比例式の計算

「3:5=6:y」のような形を比例式といいます。この比例式の文字の部分を計算する問題がよく出ます。 比例式には、内項の積と外項の積が等しいという性質があります。 簡単に言うと「内側のかけ算=外側のかけ算」という形になるという性質があります。

(例題1)次の式のaの値を求めましょう。
4:a=10:15

「内側のかけ算=外側のかけ算」の形に直して考えます。

□や文字を求める計算の解き方

よって答えは

a=6

連比

連比とは、「2:3:7」のように3つ以上の数の比のことです。連比でよく出題される問題を1題だけ書いておきます。

(例題2)A:B=5:2、B:C=3:4のとき、A:B:Cはどう表されるでしょう。

文章を読んだだけではわかりづらいので、並べて書いてみます。

このままではBの部分が「2」と「3」で違う数字になってしまっているので比べられません。 そこで①の比を3倍、②の比を2倍して、Bの部分を「6」でそろえます

よって答えは

15:6:8

比を使った問題では、この連比のように「同じ部分を同じ数字にして他の比と比べられるようにする」テクニックを何度も使うことになります。 これから解説する線分図や、図形の問題でも何度も出てきます。ここでしっかりとマスターしておいてください。それでは比をまとめます。

まとめ

比の計算問題を解くときは

  1. かけ算やわり算を使って、なるべく小さな整数の比にする。
  2. 小数の比は10倍や100倍をして整数に、分数の比は分母の最小公倍数をかけて整数にする。
  3. 比例式は「内側のかけ算=外側のかけ算」の形に直して求める。
  4. 連比は、共通してる部分を同じ数字にする。

次からは、線分図を使った問題を解いていきます。

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