中学受験に必要な算数の基本テクニックを紹介しています。中学受験算数の独特な解法は、小学校では教わらない「裏技」的なものが多いので注意が必要です。
例題を使って、コツやポイントを押さえながら、なるべく丁寧な解説を心がけました。皆さまの理解の手助けとなれば嬉しいです。

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水の中に立体を入れる問題

水の中に立体を入れるとき

お風呂の中に入ると水面が上がるように(みんなで入るとあふれる!)、水の中に物を入れると、その物の体積の分だけ水が増えたように見えます。 この法則を使うと、体積を求める公式では求めることのできない、デコボコな石などの体積を測ることができます。

(例題1)たて10cm、横10cm、高さ20cmの直方体の容器に、深さ10cmのところまで水が入っています。 この水の中に拾ってきた石を沈めたら、水の深さは12cmになりました。石の体積は何cm³でしょう。

増えたように見える水の体積と、沈めた石の体積は同じです。

増えたように見える水の体積(上の図の赤い部分)の体積は、

10cm×10cm×2cm=200cm³

よって答えは

200cm³

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水の中に立体を入れる問題の種類

水の中に立体を入れる問題は、大まかに分けて2種類のパターンがあります。

  1. 立体が完全に水の中に入っている
  2. 立体が水面から飛び出している

立体が完全に水の中に入っている問題の解き方

立体全体が水の中に入っている場合は、簡単に解くことができます。 先ほどのように、「増えたように見える水の体積=水に入れた立体の体積」の法則を使えば大丈夫です。

(例題2)たて10cm、横10cm、高さ20cmの直方体の容器に、深さ10cmのところまで水が入っています。 この水の中に、たて3cm、横5cm、高さ4cmの直方体を沈めます。水の深さは何cmになるでしょう。

「増えたように見える水の体積=水に入れた立体の体積」です。
まずは、沈めた直方体の体積を出してみましょう。

3cm×5cm×4cm=60cm³

つまり、容器の中の水は60cm³増えたように見えます。

増えたように見える部分(上の図の赤いところ)に注目して、

深さ=体積÷底面の面積
=60cm³÷(10cm×10cm)
=6cm

もともと深さは10cmで、さらに6cm増えたので、全体の深さは16cm。
よって答えは

16cm

立体が水面から飛び出している問題の解き方

立体が水面から飛び出している場合は、先ほどとは全然違う方法で考えていきます。 立体が立っている部分には水はないので、その部分に穴が空いた状態と考えて解いていきます

(例題3)たて10cm、横10cm、高さ20cmの直方体の容器に、深さ10cmのところまで水が入っています。 この水の中に、たて4cm、横5cm、高さ20cmの直方体を真っ直ぐに入れます。水の深さは何cmになるでしょう。

まずは、直方体を入れる前の状況を考えてみましょう。

容器に入っている水の体積は、

10cm×10cm×10cm=1000cm³

続いて、直方体を水の中に入れてみます。

上の図の水の部分だけ取り出すと、

このように、真ん中に穴が空いた直方体になります。 この図形が何角柱だか名前はわかりませんが、とにかく真っ直ぐ立っているの「柱」です。
柱の体積は、「底面の面積×高さ」で求めることができます。なので、水の深さは「体積÷底面の面積」で求められます。まずは底面の面積を求めましょう。

上の図の色がついている部分が底面になるので、その面積を求めると、

10cm×10cm-4cm×5cm
=100cm²-20cm²
=80cm²

なお、実際には水の体積は増えても減ってもいないので、最初の状態と変わりません。
つまり、1000cm³のままです。だから、

水の深さ=体積÷底面の面積
=1000cm³÷80cm²
=12.5cm

よって答えは

12.5cm

「水の中に立体を入れる」という似たような問題なのに、立体が全て水に入っているか、水面から「こんにちは!」しているかで、全然別の視点から解いていくことになります。 2パターンをしっかりと練習しましょう。
それでは、水の中に立体を入れる問題をまとめます。

まとめ

水の中に立体を入れる問題を解くときは

  1. 水に入れた立体の体積だけ、水が増えたように見える。
  2. 立体が完全に水の中に入っているときは、「増えたように見える水の体積=水に入れた立体の体積」を使う。
  3. 立体が水面から飛び出しているときは、水の部分を真ん中に穴の空いた柱として、実際の水の体積が始めから変わっていないことに注目して解く。

ここまでで体積は終わりです。次は、比を使った速さの問題を解きます。

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