中学受験に必要な算数の基本テクニックを紹介しています。中学受験算数の独特な解法は、小学校では教わらない「裏技」的なものが多いので注意が必要です。
例題を使って、コツやポイントを押さえながら、なるべく丁寧な解説を心がけました。皆さまの理解の手助けとなれば嬉しいです。

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旅人算の練習問題② 標準編

旅人算の標準問題

こちらは、旅人算の標準問題を載せているページです。
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(標準問題1)今日のマラソン大会のコースは6.2kmです。中間の3.1kmの地点で折り返して戻ってきます。 日向(ひなた)は分速310m、影山(かげやま)は分速290mで走ります。日向が折り返して影山とすれ違うのは、スタートしてから何分何秒後でしょう。

まずは、日向が折り返し地点に着いた時のことを考えましょう。日向が折り返し地点に着くまでの時間は、

3100m÷分速310m=10分

10分間に影山が走った道のりは、

分速290m×10分=2900m

つまり、スタートから10分後、日向は折り返し地点にいて、影山はあと200mで折り返し地点という場所にいます。図に表すと、

2人は逆向きに進んでいて、日向は1分間に310m進み、影山は1分間に290m進みます。その和は600mなので、出会うまでにかかる時間は、

200m÷600m=200
600

=1
3


1分=1×60秒
33

=20秒

日向が折り返し地点に着くまでの10分も合わせて、

10分+20秒=10分20秒

よって答えは

10分20秒後

まだ追いつけます!頑張れ影山!

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(標準問題2)1周1800mのジョギングコースを分速250mの速さで走っていると、逆周りでジョギングをしている知らないおじさんとすれ違いました。 すると4分後に、また同じおじさんとすれ違いました。このおじさんの速さは分速何mでしょう。

2人は逆方向に進んでいます。
まずは、1分間に進む2人の道のりの合計を考えます。4分後にすれ違ったということは、4分間で2人合わせて1800m進んだということです。つまり1分間では、

1800m÷4分=450m

自分は1分間で250m進むので、おじさんが1分間に進んだ道のりは、

450m-250m=200m

よって答えは

分速200m

いつもの考え方の逆ですね!

(標準問題3)ジョージは分速60mの速さで、家からホワイトハウスへ歩いて向かいます。 ジョージが家を出てから10分後に、父のハーバートは分速180mの速さで家からホワイトハウスへ走って向かうと、2人は同時にホワイトハウスに到着しました。家からホワイトハウスまでは何mでしょう。

2人は同じ方向に進んでいます。
ハーバートが家を出るまでに、ジョージはすでに10分歩いています。その間に歩いた道のりは、

分速60m×10分=600m

ということで、ハーバートが家を出る時点で、2人は600m離れていることがわかりました。
ジョンは1分間に60m、ハーバートは1分間に180m進むので、1分間に縮まる2人の道のりは、

180m-60m=120m

よって、ハーバートはジョンに追いつくまでにかかる時間は、

600m÷120m=5

で、5分です。ハーバートがジョンに追いつくと同時にホワイトハウスに到着するので、結局、ハーバートは家からホワイトハウスまで5分かかったということになります。その間に走った道のりは、

分速180m×5分=900m

よって答えは

900m

(標準問題4)50mのプールを、遥(はるか)は分速90mで泳ぎ始め、ちょうど同じタイミングで、渚(なぎさ)がプールの反対側から分速60mで泳ぎ始めました。 それぞれプールを1往復するとき、2人が2度目に出会うのは出発してから何秒後でしょう。

このままでは計算が大変なので、速さの単位を秒速mに換えます。


分速90m÷60=秒速1.5m


分速60m÷60=秒速1m

まずは1度目に出会うまでの時間を求めます。2人は逆向きに進んでいます。

遥は1秒間に1.5m、渚は1秒間に1m進むので、

50m÷(1.5m+1m)
=50m÷2.5m
=20

より、20秒で出会うことが分かりました。
次に出会うまでに、2人が泳ぐそれぞれの道のりは分からないのですが、合計ならば分かります。プール1往復分、100mです。

なので、次に出会うまでにかかる時間は、

100m÷(1.5m+1m)
=100m÷2.5m
=40

で、40秒です。1度目に出会うまでの20秒も合わせて、

40秒+20秒=60秒

よって答えは

60秒

(標準問題5)1周400mのコースを、大和(やまと)と涼風(すずか)が、スタート地点から同時に、同じ向きに走り始めました。 大和は分速250m、涼風は分速210mで走ります。大和が涼風に追いつくまでに、スタート地点のちょうど反対側にあるチェックポイントの位置を、2人合わせて何回通過するでしょう。

まずは、大和が涼風に追いつくまでの時間を求めましょう。2人は同じ方向に進んでいます。
大和は1分間に250m、涼風は1分間に210m進むので、追いつくまでにかかる時間は、

400m÷(250m-210m)
=400m÷40m
=10

で、10分です。つまり、この10分間にチェックポイントを何回通過したかを考えればokです。
まずは、大和が10分間で何周するか求めます。10分間で大和が走る道のりは、

分速250m×10分=2500m

1周400mなので、

2500m÷400=6あまり100

6週と100m走ったことになります。スタートからチェックポイントまでは200mありますので、最後の7週目はチェックポイントまで届いていません。よって、大和は6回チェックポイントを通過しています。
涼風も同じように考えると、

(分速210m×10分)÷400m
=5あまり100m

よって、涼風は5回チェックポイントを通過しています。なので2人合わせると、

6回+5回=11回

よって答えは

11回

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