中学受験に必要な算数の基本テクニックを紹介しています。中学受験算数の独特な解法は、小学校では教わらない「裏技」的なものが多いので注意が必要です。
例題を使って、コツやポイントを押さえながら、なるべく丁寧な解説を心がけました。皆さまの理解の手助けとなれば嬉しいです。

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和差算

和差算とは

和差算とは、和や差がわかっている状態で、それぞれの個数を求める問題のことです。普通に考えると連立方程式を使う問題です。 算数では、これを線分図を使って考えます。個数や人数を求めることが多いので、線分図を書きやすい問題が多いです。 ここで線分図の書き方を練習しておくと良いと思います。

線分図については「線分図の書き方使い方。線分図が書けなきゃ算数は始まらない!」というページで解説しています。

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和差算の解き方

和差算は、なにはともあれ線分図です。線分図が書けたら、出っ張っている部分を除いて考えるのがコツです。

(例題1)誠凛(せいりん)高校VS正邦(せいほう)高校のバスケットボールの試合で、12点差で正邦高校がリードしています。 2チームの得点の合計が126点のとき、それぞれの高校の得点は何点でしょう。

合計点がわかっていて、それぞれのチームの得点を求めるので、和差算の問題であることがわかります。和差算はなにはともあれ線分図なので、線分図を書いてみます。

線分図に書くと、状況が目で見えて安心します。続いて、出っ張っている部分を除いて考えてみます。

図のように、出っ張っている12点の部分を除くと、赤い点線四角の中は、

126点-12点=114点

と、なります。赤い点線四角の中には同じ長さの線が2本あるので、1本あたり、

114点÷2=57点

この57点の線の長さは、誠凛高校の得点の線の長さと同じなので、誠凛高校の得点は57点です。正邦高校は12点リードしているので、

57点+12点=69点

よって答えは

誠凛高校…57点、正邦高校…69点

まだまだ追いつける点差ですね!
線が2本ならば、線分図を書かなくても解けるかもしれません。3本以上になると、そもそも問題を読んだだけでは何を言っているのかよくわからなくなってしまうので、線分図を書いて状況を整理すると良いです。

(例題2)算数のテストがありました。中島君は磯野君より5点高く、早川さんは中島くんよりも20点高く、3人の点数の合計は216点でした。 早川さんの得点は何点だったでしょうか。

合計点がわかっていて、それぞれの点数を求めるので、和差算の問題であることがわかります。 3人登場すると問題を読んでもよくわかりませんが、ここで「わからない(´・ω・`)」と言わずに、線分図を書いてみましょう。書いてみると意外とわかるものです。

線分図に書くと、状況が目で見えて安心します。続いて、出っ張っている部分を除いて考えてみます。

赤い点線四角からはみ出してしまっているのは、中島君が5点、早川さんが20点+5点=25点です。よって赤い点線四角の中は、

216点-5点-25点=186点

赤い点線の四角の中には同じ長さの線が3本あるので、1本あたり、

186点÷3=62点

この62点の線の長さは、磯野くんの点数の長さと同じなので、磯野くんは62点だったことがわかりました。
早川さんの線は、磯野君の線よりも25点ぶん長いので、

62点+25点=87点

よって答えは

87点

人数が4人や5人になることもありますが、しっかりと問題を読んで線分図を書けば、解き方は基本的にはすべて同じです。 それでは和差算をまとめます。

まとめ

和差算を解く時は

  1. 線分図を書いて、状況をしっかりと把握する。
  2. 出っ張っている所を除いた部分の数量を求める。
  3. わり算をして、線1本あたりの数量を求める。
  4. ひとりひとりの数量を求める。

次も似たような線分図のお話です。

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