中学受験に必要な算数の基本テクニックを紹介しています。中学受験算数の独特な解法は、小学校では教わらない「裏技」的なものが多いので注意が必要です。
例題を使って、コツやポイントを押さえながら、なるべく丁寧な解説を心がけました。皆さまの理解の手助けとなれば嬉しいです。

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基本 □を求める計算

□を求める計算の基本

「4+□=12」のように、式のなかに□が入っていて、その□の中に入る数字を求める問題を還元算といいます。 この例の場合は、「4にいくつ足したら12になるだろう?」と考えます。

上の図を見ると、□は「12-4」で求められることがわかります。このように、たし算に□が入っていた場合は、ひき算をすると□の中の数字を求めることができます。 ひき算、かけ算、わり算の時も、同じように考えることができます。

  1. たし算のとき
    引き算をする。
  2. かけ算のとき
    わり算をする。
  3. 引き算のとき
    □が左にあればたし算を、□が右にあればひき算をする。
  4. わり算のとき
    □が左にあればかけ算を、□が右にあればわり算をする。

なぜ上に書いたような方法で□を求めることができるかは、例題を使ってイメージしてみましょう。

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(例題1)次の式の□には、どんな数字が入るでしょう。

① □÷12=8

わり算で、左に□があるので、かけ算をします。

□=8×12
□=96

□=96

なぜこのような計算で□が求められるのか考えてみましょう。
元の式「□÷12=8」のイメージは、「□個のものを12人に分けたら、1人8個ずつ配れた」という感じです。これを線分図に表すと下のようになります。

上の線分図を見ると、8に12をかければ□を求められることがわかりやすいですね。

② 144÷□=12

わり算で、右に□があるので、わり算をします。

□=144÷12
□=12

□=12

なぜこのような計算で□が求められるのか考えてみましょう。
元の式「144÷□=12」のイメージは、「144個のものを□個ずつに分けたら、12等分に分けられた」という感じです。これを線分図に表すと下のようになります。

上の線分図を見ると、144を12で割れば□を求められることがわかりやすいですね。

③ 23-□=5

ひき算で、右に□があるので、ひき算をします。

□=23-5
□=18

□=18

なぜこのような計算で□が求められるのか考えてみましょう。
元の式「23-□=5」を線分図に表すと下のようになります。

上の線分図を見ると、23から5を引けば□を求められることがわかりやすいですね。

④ □×33=99

かけ算なので、わり算をします。

□=99÷33
□=3

□=3

なぜこのような計算で□が求められるのか考えてみましょう。
元の式「□×33=99」のイメージは、「□個のものを33組用意すると、全部で99個になった」という感じです。これを線分図に表すと下のようになります。

上の線分図を見ると、99を33で割れば□を求められることがわかりやすいですね。

□を求める計算の順序

式が長くなると、計算する順番を考えなくてはいけなくなります。が、計算練習をしっかりとやっていれば難しいことはありません。
□を求めるときは、普段の計算の逆の順番で考えていきます。

(例題2)次の式の□には、どんな数字が入るでしょう。
7+□÷4=21

たし算とわり算が混ざっているので、普段は「①わり算、②たし算」の順番で計算をしていきます。
□を求めるときはその逆で「①たし算、②わり算」の順番で考えていきます。

「□÷4」の部分を大きな□と見て、「7+□」になっていると考えます。たし算なので、□を求めるときはひき算をすればいいわけです。

よっと答えは

□=56

「計算の順番が普段と逆になる」ことと、「大きな□と見る」ことができれば、どんなに複雑な式が出てきても求められますよ!

(例題3)次の式の□には、どんな数字が入るでしょう。
5×25-{14+(12×□-11)}=86

とりあえず、「5×25」の部分は計算できるので、計算しておきます。

5×25-{14+(12×□-11)}=86
125-{14+(12×□-11)}=86

それでは計算の順序を考えましょう。

それでは、この順番で求めていきましょう。

よっと答えは

□=3

□の代わりに、「a、b、x、y」などのアルファベットが使われることもあります。求め方は全く変わらないので安心してください。 しかも、アルファベットで書くとかっこよく見えます。
それでは、□を求める計算をまとめます。

まとめ

□を求める計算を解くときは

  1. 計算の順序は普段と逆
  2. 式のまとまりを、大きな□として見ると良い。
  3. □の代わりに、アルファベットが使われることもある。
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