食塩水の基本
食塩水の濃さ
食塩水の問題は、基本的には割合の問題です。
「食塩水の問題は苦手。」と言う人のほとんどは、割合の問題が苦手なパターンです。
割合をある程度理解してからトライするのが良いでしょう。
と言ったものの、普通の割合の問題と違って、「くもわ」がどれなのかを探す必要がないぶん、理解はしやすいと思います。
食塩水の問題では、「くもわ」はいつも固定されています。
もとにする量→食塩水の重さ
比べられる量→食塩の重さ
割合→濃さ
これで「くもわ」の公式を使えばよいのです。
食塩水の重さ200gがもとにする量
食塩の重さが比べられる量
濃さ8%が割合
今回は食塩の重さ(比べられる量)を求めるので、「くもわ」の公式を使って、
もとにする量×割合=比べられる量
食塩水の重さ×濃さ=食塩の重さ
200g×0.08=16
よって答えは
16g
食塩水を混ぜる問題
食塩水を混ぜる問題は、絵を描いて考える人と、表を書いて考える人がいます。
どちらでも自分のわかりやすい方を選んで大丈夫です。
ここでは絵を描いて解説します。私が絵を描く派だからです。
絵を描いて考える時のコツは、絵に「食塩水の重さ」と「濃さ」と「食塩の重さ」の3つを書き込んでいくことです。
特に食塩の重さが書けなくて悩んでしまう人が多いようです。「食塩の重さを必ず書くぞ。」と思いながらお絵かきをしてください。
さっそく絵を描いていきます。なお、すごく当然なのですが、初心者は意外と見落としやすいので書いておきます。100gの食塩水と150gの食塩水を混ぜると250gになります。
問題文に書いてあるものを書き込みました。食塩の重さはどこにも書いてなかったので、空欄にしておきました。
割合の問題は、「くもわ」のうちの2つがわかっていれば、もう1つは計算で出せます。今回は5%の食塩水も10%の食塩水も、食塩水の重さと濃さがわかっているので、食塩の重さは計算で出すことができます。
もとにする量×割合=比べられる量
食塩水の重さ×濃さ=食塩の重さ
5%の食塩水→100g×0.05=5g
8%の食塩水→150g×0.1=15g
混ぜた食塩水→5g+15g=20g
求めた食塩の重さを絵に書き加えると、
混ぜた食塩水に注目すると、食塩水の重さ(250g)と食塩の重さ(20g)が出ているので、濃さは計算で求めることができます。
比べられる量÷もとにする量=割合
食塩の重さ÷食塩水の重さ=濃さ
20÷250=0.08
よって答えは
8%
数字を書き込んだら、たてに見てみたり、横に見てみたりして、計算で出せそうな所をバシバシ出していくとなんとかなります。
今解いた例題は単純に2つを混ぜただけですが、3つを混ぜてみたり、混ぜたものと混ぜたものを混ぜてみたり、いろんな複雑なことをやったとしても、絵を描いて数字を書き込んでいけば何とかなります。
それでも何ともならないときは面積図の出番です。
ですが、その前にもう1問だけ。食塩水に食塩を混ぜるパターンを解いておきます。
さっそく絵を描いていきます。食塩水400gに100gの食塩を溶かしたので、できあがった食塩水は500gになります。
問題文に書いてあるものを書き込みました。食塩100gは、全部食塩なので「濃さ100%」で設定してあります。
今回は全然使いませんが、食塩ならば濃さは100%、水ならば濃さ0%で設定するようにしましょう。
続いて、6%の食塩水に入っている食塩の重さを出します。
もとにする量×割合=比べられる量
食塩水の重さ×濃さ=食塩の重さ
400g×0.06=24g
できあがった食塩水に入っている食塩は、24g+100g=124gになります。 求めた食塩の重さを絵に書き加えると、
できあがった食塩水に注目すると、食塩水の重さ(500g)と食塩の重さ(124g)が出ているので、濃さは計算で求めることができます。
比べられる量÷もとにする量=割合
食塩の重さ÷食塩水の重さ=濃さ
124÷500=0.248
よって答えは
24.8%
食塩水の問題はこの他にも、食塩水の重さを求める問題や、溶けている食塩の重さを求める問題、操作が複雑な問題など、いろいろなパターンがあります。 多くの場合は絵を描けば解けますので、問題をたくさん解いて練習してください。それでは食塩水の基本をまとめます。
次のページでは、面積図を使って食塩水の問題を解いていきます。
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