中学受験に必要な算数の基本テクニックを紹介しています。中学受験算数の独特な解法は、小学校では教わらない「裏技」的なものが多いので注意が必要です。
例題を使って、コツやポイントを押さえながら、なるべく丁寧な解説を心がけました。皆さまの理解の手助けとなれば嬉しいです。

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倍数算の練習問題③ 応用編

倍数算の応用問題

こちらは、倍数算の応用問題を載せているページです。
倍数算の詳しい解説はこちら基本問題はこちら標準問題はこちらへどうぞ。
倍数算は線分図の読み取り方が特徴的です。しっかり練習してマスターしましょう!(線分図についてはこちら

(応用問題1) F1のレース(自動車レース)で、はじめ、フェラーリのチームの車とマクラーレンのチームの車の速さの比は5:3でした。その後、フェラーリの車が時速26km減速し、マクラーレンの車が時速26km加速したため、2台の車の速さの比は14:11になりました。 フェラーリの車は、はじめ時速何kmで走っていたでしょう。

まずは線分図を書いてみましょう。

はじめの速さの差がわかりません。更に、どちらの線分図も長さが変わってしまっています。
このパターンの場合は、線分図を伸ばして、○か□の比の部分をの長さを同じにします。今回は□の数字を合わせます。

上の線分図を3倍、下の線分図を5倍に伸ばして、15で長さを合わせます。スペースの都合上、本当に伸ばしたものは書けません、ごめんなさい。

上の線分図(フェラーリの線分図)は、すべての数字が3倍になっています。同様に、下の線分図(マクラーレンの線分図)は、すべての数字が5倍になっています。
それでは、この線分図を見比べて、数字も割合もわかる部分を探してみましょう。

緑の矢印の部分に注目すると、

速さ
時速78km+時速130km=時速208km

割合

⑬が時速208kmにあたるので、①は、

時速208km÷⑬=時速16km

これで、①が時速16kmに当たることがわかりました。
ここで、最初に書いた線分図を見てみましょう。

フェラーリの車の最初の速さは、⑭よりも時速26km速いので、

時速16km×⑭+時速26km=時速250km

よって答えは

時速250km

伸ばした線分図は、見ているだけだと簡単そうに見えますが、自分で書いてみると意外と難しいです。コツは、始めに、合わせた数字のところの長さをそろえて書くことです。今回の問題ならば15の部分の線分図を最初に書いてしまうと書きやすいです。
また、①を求めた後に線分図を見る時は、最初に書いた線分図を見てください。伸ばしたあとの線分図を見てしまうと、間違った答えが出てしまいます。

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(応用問題2) 十四松さんは、おそ松さんの3倍のお金を持っていました。2人とも40円もらったので、十四松さんの持っているお金は、おそ松さんの持っているお金の2倍になりました。十四松さんとおそ松さんがはじめに持っていたお金は、それぞれいくらでしょう。

まずは線分図を書いてみましょう。

はじめのお金の差がわかりません。更に、どちらの線分図も長さが変わってしまっています。
このパターンの場合は、線分図を伸ばして、○か□の比の部分をの長さを同じにします。今回は□の数字を合わせます。

上の線分図(十四松)を1倍、下の線分図(おそ松)を2倍に伸ばして、2で長さを合わせます

上の線分図(十四松の線分図)は、変化していません。下の線分図(おそ松の線分図)は、すべての数字が2倍になっています。
それでは、この線分図を見比べて、数字も割合もわかる部分を探してみましょう。

緑の矢印の部分に注目すると、

お金
80円-40円=40円

割合
③-②=①

これで、①が40円に当たることがわかりました。
ここで、最初に書いた線分図を見てみましょう。

十四松さんがはじめに持っていたお金は③、おそ松さんがはじめに持っていたお金は①なので、

十四松: 40円×③=120円
おそ松: 40円×①=40円

よって答えは

十四松:120円、おそ松:40円

線分図を伸ばして○か□の比の部分をの長さを同じにする際は、○と□どちらの数字を合わせても大丈夫です。
ただ、①がいくつなのかを知りたい時は、□の数字を合わせたほうが便利です。
同じように、1がいくつなのかを知りたい時は、○の数字を合わせたほうが便利です。

(応用問題3) ゴーディとクリスが持っているお金の比は4:3でした。この2人が3:1の割合でお金を出し合って1つのチョコバーを買ったところ、ゴーディもクリスも150円残りました。2人が買ったチョコバーの値段は何円でしょう。

まずは線分図を書いてみましょう。

はじめに持っているお金の差がわかりません。更に、どちらの線分図も長さが変わってしまっています。
このパターンの場合は、線分図を伸ばして、○か□の比の部分をの長さを同じにします。今回は○の数字を合わせます。

上の線分図(ゴーディ)を3倍、下の線分図(クリス)を4倍に伸ばして、⑫で長さを合わせます。スペースの都合上、本当に伸ばしたものは書けません、ごめんなさい。

上の線分図(ゴーディの線分図)は、すべての数字が3倍になっています。同様に、下の線分図(クリスの線分図)は、すべての数字が4倍になっています。
それでは、この線分図を見比べて、数字も割合もわかる部分を探してみましょう。

緑の矢印の部分に注目すると、

お金
600円-450円=150円

割合
945

5が150円にあたるので、1は、

150円÷5=30円

これで、1が30円に当たることがわかりました。
ここで、最初に書いた線分図を見てみましょう。

1つのチョコバーの値段は、

314

で、4に当たります。よって、1つのチョコバーの値段は、

30円×4=120円

よって答えは

120円

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